カネタタキ　カネタタキ

草むらからふと聞こえてくる、ささやかな虫の音。彼方からかすかに響く、音連れびとのメッセージ。ミニキーボードと卓上木琴、卓上鉄琴を携えて奏でるのは、どこにでもありそうで、そのじつどこにもない「ちゃぶ台の音楽」。小さな楽器、限られた音数。そこに無限の可能性を拓いていく二人。キーボーディストとしてレゲエ、ジャズ、ボサノバの世界を渉猟してきた鈴木潤。パーカッショニスト、マリンバ奏者として活躍、ＮＨＫ-ETV「あいのて」にも出演の片岡祐介。その多彩な音楽遍歴を詰め込み、融合させ、そぎ落とし、選び取りながら、彼らはハイテクを思わせるローテクを、無表情を装った情感とグルーヴを、均質と見せかけたゆらぎを、味わい愉しみながら、未知なる音を紡ぎ出す。遊びなのか、本気なのか。そこにいるのか、いないのか。あわいを行き交う二人は、いっときもそこにとどまっていない。
※ジャケットデザインを燕游舎奥田が担当。

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